はじめに
コーヒーの栽培と言えば、ブラジル、エチオピアなど南米やアフリカ、そして少し知識があれば、コーヒーベルトと言われる赤道付近(亜熱帯)の国々でしょう。
気候や環境から日本でコーヒーの栽培が行われていることはあまり知られていない事でしょう。
当然、コーヒーベルトからも外れている日本、その日本あって沖縄県によりコーヒー栽培の壮大なチャレンジが行われています。
これまで、私のブログでもブラジル、インドネシア、エチオピアなど、有名な国から記事を書いてきました、ようやく我が日本のご紹介になりました。
是非、最後までお読みください。
コーヒー栽培に適した気候とは
コーヒー栽培に適した気候とは、上記でもご紹介した、
ブラジルやインドネシア、エチオピアなど熱帯・亜熱帯の気候で、標高1000m以上の山岳地帯を有する国が多いです。
コーヒーベルトと言われる地域にがその生産の大半を担っています。
1年を通して18度~23度の気温、雨季や乾季などのメリハリのある気候、水はけの良い土壌、安定した雨量、昼夜の気温差、標高1000m以上ですが、2000m級は高品質と言われます。
世界のコーヒー生産国でコーヒー豆の等級分けに標高での区分けもよく用いられています。
標高が高いほど、高品質で標高が下がるほどに低品質かつ、取引の値段も安くなります。
こういったコーヒー栽培に適した環境がないということで日本でのコーヒー栽培は、ほんの一部の方しかしれていない状況でした。
また、日本国としても太々的にアピールをしてませんしね。
沖縄県でのコーヒー栽培のはじまり
この苦しい環境や土地で無謀とも言えるコーヒー栽培のチャレンジが開始されたのは、
2014年11月 沖縄珈琲生産組合が設立。
沖縄でコーヒーの栽培、焙煎などの技術向上の勉強会、沖縄産コーヒーの認定や商品開発。
沖縄産コーヒーを活用した地域活性化の事業を行う為の組合です。
掲げられた目標は【沖縄から世界のコーヒーの常識を変える】でした。
つまり、コーヒーの栽培に適さない国や地域で栽培し、これまでの常識を覆すという目標ですね。
参考資料に 沖縄コーヒー協会はこちら
適さない環境を打破する対策
お世辞にもコーヒー栽培に適していると言えない沖縄でのコーヒー栽培。
それを実現するには、いろいろな問題を解決しないといけません。
一番の問題は、やはり気候・気温でしょうか?
日本の感覚で言えば、沖縄は南国で一年中温かいイメージでしょうか?
とわいえ、コーヒー豆にしてみれば北国(極寒とは言わないまでも寒い地域)と言えるでしょう。
沖縄の最低気温は10度を下回りますし、昨年(2020年)だったか氷が降ったなんてこともありました。
つまり、【寒さ対策】が第一のポイントになるでしょう。
その対策は北風や寒風対策、土壌が冷えにくくする為にビニールで覆う【マルチング】を行うなどをしているようです。
台風がよく襲来する沖縄では、台風による強風でコーヒーの木が倒れないようにする対策も必要です。
また、塩害により、コーヒーの木が枯れないようにする対策も必要不可欠です。
他にも様々対策を行い、栽培できない地域で栽培するという壮大なプロジェクトが、
【沖縄コーヒープロジェクト】です。
苦難の道のり、そして開ける道のり
沖縄及び携わった関係者の皆様の苦難の道のりは想像を絶したものだったのでしょうか?
それとも、、、そのあたりの心境を察することは私にはできませんが、
栽培が始まり、まともに収穫できるようになるまでは、
なんと 7年もの月日が必要だったと聞きました。
事細かくは記載してませんが、先から述べている、栽培に適さない環境へ立ち向かうという事がどういうことか想像はできますね。
また、ブラジルのように広大な土地があるわけでもないですし、収穫量もごく僅かな量であったようです。
日本で栽培され、収穫・精製されたコーヒー豆は、日本国内といえど希少で、流通量は日本全国に、全国民に認識されるほどではありません。
国内で流通しているのは、沖縄県、東京都、小笠原諸島、鹿児島県、徳之島、沖永良部島などです。
参考記事
この苦難に立ち向かい、収穫できたコーヒー豆は、50Kg
私も、まだ一度だけしか沖縄産のコーヒーを手にしたことはありませんが、
幻のような希少なコーヒーは本当に実在します。
もし、読者の皆様がご興味を持たれましたら、是非お試し頂きたいコーヒーです。
こうして沖縄のコーヒー栽培は実現したのです。
これからの発展を心より願い、この記事を書いております。
では。
コメント