アジアのコーヒーの歴史

コーヒーの歴史や文化
Tropical exotic coastline beach of dili in east timor

はい、colorful beansです。

今回の記事では、アジアのコーヒー栽培の歴史を解説していきたいとおもいます。

アフリカや南米だけでなく、アジア圏でも高品質で良いコーヒーは生産されています。

その代表格は、インドネシアやベトナムといったところでしょうか?

この記事では、そこではない国々フォーカスしてますので、最後まで楽しんでください。

東ティモール

東ティモールは、東南アジアに位置し、コーヒーベルトに含まれます。国土の6割以上が山岳地帯で、インドネシアとオーストラリアの中間にある国です。その歴史は、ポルトガルによって植民地化され、オランダによる侵攻で、西と東に分断されました。

東ティモールコーヒーの歴史は、1815年頃にポルトガルの総督よりアラビカ種のコーヒー苗が持ち込まれ、植林されたのが始まりとされています。インドネシアが侵攻後、インドネシア軍の設立した会社が東ティモールコーヒーの取引を含めた貿易を独占しました。しかし、コーヒー産業は重要視されず放置され、介入がなかったことにより、農薬や化学肥料を使わない栽培方法が定着しました。米国の非営利団体の働き掛けで1994年にコーヒー貿易は解放され、2002年の独立前後からNGOや民間企業が多く参入し、コーヒー産業の発展を支援しています。

東ティモールで生まれた品種「ハイブリド・デ・ティモール」とは、自然に四倍体化したロブスタ種とアラビカ種との交雑種で、単に「ティモール」とも呼ばれます1。病害に強いことが特徴です。この品種は、東ティモールで見つかったアラビカ種とロブスタ種の自然交雑種です。

そして、世界を救ったコーヒー豆とも言われています。それは1970年頃にコーヒーの病気「さび病」がブラジルや中南米に広がり、危機的な状況に陥ってしまったとき、この「ハイブリド・デ・ティモール」から更に交配を重ねて、この危機を乗り越えたという歴史をもっています。

東ティモールコーヒーは、舌やかな酸味が特徴です。しっかりとした苦味・甘みの中に、リンゴのような甘酸っぱさがあります。さっぱりとした飲み口なので、ブラックコーヒーがという方にとってもチャレンジしやすいかもしれません。東ティモール現地ならではの「kopi susu(コピ スス)」方式をお試しください!しっかりと甘く、絶妙なバランスを味わえると思います。

Tropical exotic coastline beach of dili in east timor

ラオス

ラオスは農業が盛んな国で、コーヒーはラオスの主要輸出産品の1つです。ラオスのコーヒー生産のほとんどは、南部にある「ボーラウェン高原」というところで行われています。

この地域は標高が高く、農作物の栽培に適しています。ラオスでのコーヒー生産は75%がロブスタ種、25%がアラビカ種となっています。アラビカ種の中でも、ティピカやカティモールという品種を栽培しています。

ロブスタ種の多くは、インスタントコーヒーや缶コーヒーの原料となったり、国内での消費に使われたりします。ラオスではコーヒーに練乳を加えて飲むことが多いです。

ラオスでのコーヒー生産が始まったのは、1915年にフランス人がコーヒーの木を持ち込んだことがきっかけでした。当時から小規模な農園でコーヒー生産を行うケースが多かったのですが、2000年頃にラオスの政府が付加価値をつけるために「フェアトレード認証」に取り組んだことで、ラオスのコーヒー生産がより活発になりました。

ラオス産コーヒーの味わいの特徴は、ほのかな酸味や甘味です。苦味は控えめで、比較的すっきりとしていることが特徴です。苦いコーヒーが苦手な人、酸っぱいコーヒーも苦手だという人でも「飲みやすい」と感じる味わいが、ラオス産コーヒーの個性とも言えます。逆に個性的な味わいを求める方にとっては、少々パンチが足りないと感じるかも知れません。

ラオス産コーヒーは豆の焙煎度合いや、コーヒー豆の挽き具合、淹れ方によって様々な味わいが楽しめます。ラオス産コーヒーのおすすめの焙煎度合いは、ハイロースト(中煎り)です。中煎りを選ぶことで、バランスが良く飲みやすいコーヒーを楽しめます。

おすすめの挽き具合は、中挽きから中粗挽きです。ちょっと粗めに挽くと雑味の元となる微粉が少なくなり、繊細な甘味が楽しめるようになります。おすすめの淹れ方は、すっきりとした味を楽しめるペーパードリップです。なるべくクリアな味になる抽出方法を選ぶことで、特有の繊細な甘みと酸味を楽しめます。

ベトナム

ベトナムはコーヒー生産量、輸出量で世界第2位のコーヒー大国です。ベトナムで栽培されているコーヒー豆は主にロブスタ種で、アラビカ種に比べて品質が低いとされます。そのため、主にインスタントコーヒーや缶コーヒーに使われています。ロブスタ種のコーヒー豆はアラビカ種のように高い標高や降水量、日照量など厳しい条件はあまり必要なく、栽培が容易で生産量も多いのが特徴です。

ベトナムでのコーヒー栽培は、フランスの植民地時代に始まりました。当初はお茶の文化が主流でしたが、世界からの圧迫とその広がりにより、コーヒー文化へと変化していきました。ロブスタ種のコーヒー豆はアラビカ種のように高い標高や降水量、日照量など厳しい条件はあまり必要なく、栽培が容易で生産量も多いため、ベトナムでは広く栽培されるようになりました。

ベトナムコーヒーの飲み方としては、焙煎の際にバターや砂糖、カカオなどを混ぜて焙煎し、そのようにして焙煎したコーヒー豆から抽出したものにコンデンスミルクを入れて飲むのが一般的です。また、「カフェ・フィン」という独自のフィルターを使用することも特徴的です。このフィルターは穴が小さく、コーヒーの抽出に長時間を要します。そうすることでお湯とコーヒー粉の触れる時間が長くなり、抽出されるコーヒーも濃く仕上がります。

しかし、この低品質のロブスタ種が近年では、大幅に品質が向上してきていますので、飲まず嫌いにならないように、試してみてもらいたい品種となっています。

中国-雲南-

中国はコーヒー生産地として多くの企業から注目されており、現在、生産されているコーヒー豆の中では高評価のものが非常に多く、今後さらなる市場の拡大が見込まれています。

中国で栽培されているコーヒー豆は主にアラビカ種で、品質の高さからスペシャリティコーヒーとして市場に出回っているものもあります。中国でのコーヒー生産は、その約9割以上が南西部の「雲南省」で行われています。雲南省には標高約900~1,200mの高原地帯があり、1日の寒暖差も大きいため、コーヒー栽培に非常に適した環境となっております。

中国におけるコーヒーの歴史は20世紀初頭といわれています。近隣のアジア地域のベトナムやインドは16~18世紀あたりからコーヒー栽培が始まっているため、歴史としては比較的浅いといえるかもしれません。雲南省思芽(シモン)区にて、政府主導でコーヒー栽培が始まるのですが、失敗に終わってしまいます。

その後、民間企業の介入によりコーヒー栽培が急速に進んでいくことになりました。それに貢献したのが大手企業の「ネスレ」です。これまで雲南省ではたばこ産業が中心だったのですが、コーヒー産業へ転換していきました。現在でも雲南省はコーヒー栽培の中心地であり、中国全体のコーヒー産業を盛り上げ、支えています。

中国コーヒーは酸味や苦味が控えめで、すっきりとしたクセのない味わいが特徴です。ナッツのような風味とフルーティな香りを有しており、尖った印象がない飲み口は「上品なコーヒー」と例えられます。おすすめの焙煎度は中煎りで、ほどよい酸味やコクを味わうことができます。

おすすめの飲み方はペーパーフィルターを使ったドリップでシンプルに味わう方法です。ダイレクトに中国コーヒーの味を最大限に堪能することができます。

今まではあまり流通していなかったイメージですが、最近ではちらほらと雲南のコーヒー豆を見かけるようになりましたので、円安の兼ね合いもありますが、割りと手頃な価格帯で品質の良いコーヒーだと思います。

取り扱い店さんを紹介 LBO -Lespresso Labo-さんです。

ロブスタ種について

ロブスタ種は、アラビカ種と比べて高温多湿な低地でも育ちやすく、カフェイン含有量も高いです。

ロブスタ種は主にアジアやアフリカの一部地域で生産されています。ロブスタ種の歴史は、1900年代初頭にアラビカ種が病気によって大打撃を受けたときに、代替品として栽培が始まりました。

ロブスタ種の多くは、インドネシアやベトナムで栽培されています。ロブスタ種の特徴は、苦味や渋みが強く、香りや甘みが少ないことです。ロブスタ種の飲み方は、エスプレッソやインスタントコーヒーなどに使われることが多く、ミルクや砂糖と合わせると味がまろやかになります。

近年、ロブスタ種の品種改良が進められ、より耐病性や収量の高い品種が開発されています。

ロブスタ種の栽培方法が改善され、より品質の高い豆を生産することができるようになっています。香りをより引き出すこともできるようになっています。

生産地の多様化

ロブスタ種は、アジアを中心に世界中で栽培されています。 近年は、南アメリカの一部地域でも栽培が行われるようになり、品質向上につながっています。この辺りは自然交配や突然変異(見つけられてないだけ?)なども要因としてはあるとだろうと思っています。

当然ながら、精製方法の改善なども格段に進んでいますので、かなりの速度で進化していると言えるでしょう。

焙煎技術の改善

コーヒーの焙煎技術が向上する、より品質の高いロブスタ種のコーヒーが生産されるようになっています。 特に、中程度から深煎りのロブスタ種は、苦味と甘みのバランスがより良く、味わい深いコーヒーとして評価されています。

後書き

如何でしたでしょうか?アジアのコーヒーの世界も、アフリカや南米に負けず、頑張っていますよね。

今回紹介していない国については、別途掲載をしておりますので、そちらを参考にして頂ければ幸いです。

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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

この記事で、よりコーヒーを楽しめ、感じられなかった味わいや感覚が1つでも増えることを願い、皆様のコーヒータイムに新たな1色が追加されましたら幸いです♫

では。

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