アナエロビック・ファーメンテーションという精製方法を知る!

コーヒー豆の精製方法

はじめに

アナエロビック・ファーメンテーションとは?コーヒーチェリーの精製方法とのことです。

代表的な3つの精製方法、ナチュラル(非水洗式)、ウォッシュド(水洗式)、パルプドナチュラル(セミウォッシュド)がありますが、近年開発され実用化されている新たな精製方法がアナエロビック・ファーメンテーションです。

過去記事の精製方法の違いを知るという記事を掲載してますので、詳しくはそちらをご覧ください。

アナエロビック・ファーメンテーションとは?

嫌気性発酵で精製処理のことをアナエロビック・ファーメンテーションと言います。

嫌気性発酵とは、コーヒーチェリーを発酵させる方法のひとつになりますが、好気性発酵との違いを知りましょう。

好気性発酵とは、ナチュラル(非水洗式)やウォッシュド(水洗式)のような精製方法と思ってください。

酸素を好む微生物を活用して発酵のプロセスを実施します。

アナエロビックでは密閉容器を用いて、酸素に触れさせないようにしますので、酸素が少ない状況で活発に動く微生物を用いて発酵のプロセスを実施します。

全ての精製方法を記載するととんでもない文字数になるので省きます。冒頭でも記載していますが、過去の記事に精製方法について掲載してますので、冒頭のリンクよりそちらの記事をご覧ください。

では、嫌気性発酵ではどのように精製されていくのか詳細を解説していきましょう!

コーヒーの嫌気性発酵では、果肉が付いたままのコーヒーチェリー、またはミューシレージ付きの状態で、発酵時のガスを逃がす逆止弁の付いた密閉容器に移され発酵がおこなわれます。

発酵時のガスで密閉容器の中の空気(酸素)が外に出され、容器内は酸素のない環境で活発に活動する微生物によって発酵が進むため、これまでの好気性発酵では成し得なかったフレーバーが生み出されます。

アナエビック・ファーメンテーション 嫌気性発酵のタンク

この嫌気性発酵のプロセスを介した後にウォッシュト、またはナチュラルの精製方法でコーヒー豆を取り出します。

このように、コーヒーの生産処理で嫌気性発酵をおこなうことでアナエロビック・ファーメンテーションでは発酵感のある強いフレーバーを生み出すことが可能になりました。

この強いフレーバーや発酵での味わいの多彩さ、複雑さが近年のコーヒー豆品評会で話題となり、グランプリ(1位)を獲得したり、高値での取引きとなるなど業界を賑わしています。

単一銘柄でこれほどまでにフレーバー・味わいが劇的に進化した。

その半面、アナエロビックということを隠して品評会へ出展されたり、評価基準や大会のルールが追いつかず、反則技のように品評会を荒らしているという表現もできます。

もうこの流れは誰にも止めることはできないwww

ダブルアナエロビック・ファーメンテーション

更に驚きを!

更に凄いものを!

人の(農家さん)探究や進化はとまらない!

ダブルアナエロビック・ファーメンテーションは、嫌気性発酵を果肉のついた状態で行った後、果肉を取り除き、ミューシレージの付いたパーチメントの状態で再び嫌気性発酵をおこなうプロセスを介した精製処理方法です。

言葉の通り、二度にわたり嫌気性発酵を行う方法です。2度の発酵で質感の良いマウスフィールを生み出すことができると言われています。

こうして更に強いフレーバーや複雑な味わいが生み出されています。

上記でも記載してますが、このアナエロビック・ファーメンテーションの後に今までのナチュラルやウォッシュドなどの工程もありますから、アナエロ+ナチュラルやウォッシュド・ハニーなど多岐にわたります。

カーボニックマセレーション

ワインの醸造プロセスから発想を得た、日本語で言う炭酸ガス浸漬法です。
コーヒーチェリーをパルピング後(果実の皮を剥がす工程のこと)密閉容器にコーヒー豆を入れてCO2を注入することで、嫌気性発酵を行う方法です。
CO2を充填させることで一貫性のある発酵環境ができ、より豊かなフレーバーを生み出すのが狙いです。

最後に

という風にコーヒーの栽培から収穫、精製、焙煎、抽出とあらゆる工程で美味しいコーヒーを求め、驚きや感動、新しいを求めて進化を続けているコーヒーの世界が垣間見えたのではないでしょうか。

喫茶店やカフェで見かけた際には是非、お試し頂きたいコーヒーです。

コーヒーの世界観が少し、もしくは大きく変わるかもしれませんねw

ここまで読んで頂きまして、ありがとうございました。

では。

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